その他の製品の基礎知識

微量精密撹拌機MICROPADDLEは、アルバックで開発した96ウェルプレートを直接撹拌できるシステムです。

サンプルに直接パドルを挿入する撹拌タイプは、従来法のプレートシェイカーよりも高精度にかつ多量のサンプル処理が可能、混ざりづらい溶液のエマルション作製や溶出試験、溶解度試験から薬剤結晶スクリーニングなどの混合用途に適用します。

1-3000min -1(rpm)という低速から高速まで幅広い撹拌範囲を設定できる高精度・高精密・高効率な新たな撹拌機です。

MICROPADDLEの特徴

■微量撹拌
 96ウェルプレートの微量液量(75~200ul)だけで撹拌可能

■96ウェルプレートの1列毎の回転数変更
 1〜3,000 min-1(rpm)の回転速度を1 min-1(rpm)刻みで、最大12列の個別設定ができ、±1%で制御可能

■回転効率
 最適撹拌条件の検証が可能

■回転精度
 300 min-1(rpm)などの低速撹拌でもバラツキが小さい精度のよい撹拌が可能

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従来の撹拌器やシェーカーの問題点

1.サンプル使用量

  • 従来の撹拌機には大量の溶液が必要になるが、開発段階では大量のサンプルを準備することは難しい。

2.効率性

  • 従来の撹拌機ではベッセル数(6~8個)が限られているので同時に複数条件で試験することができず、効率が悪い。
  • 従来のプレートシェーカは、プレート毎に1種の回転数しか設定できないので、最適な回転数を特定するのに時間が掛かる。

3.精密性

  • 従来のプレートシェーカでは精密に撹拌できない。

【従来機器との比較】

従来の撹拌機 従来のシェーカ ULVAC MICROPADDLE
サンプル使用量 900ml 0.05〜0.3ml 0.05〜0.3ml
処理数 1〜8 96 96

撹拌精度 arrow-up-01.png arrow-down-01.png arrow-up-01.png
撹拌効率 arrow-up-01.png arrow-down-01.png arrow-up-01.png
サンプル使用量 arrow-down-01.png arrow-up-01.png arrow-up-01.png
サンプル処理数 arrow-down-01.png arrow-up-01.png arrow-up-01.png
撹拌条件数 arrow-down-01.png arrow-down-01.png arrow-up-01.png

開発初期費用 arrow-down-01.png arrow-down-01.png arrow_up_01
開発最終試験 arrow_up_01 n/a n/a

MICROPADLEとプレートシェイカーの比較

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撹拌器に求められる性能

【撹拌機を選定する際の優先順位】

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◎ULVACのMICROPADDLEは殆どの要求を満足する

アプリケーションの紹介

1.膜透過試験

人工膜透過試験において脂溶性薬物の膜透過性の確認

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2.ELISA Enzyme-Linked Immuno Sorbent Assay

抗原抗体反応を利用した実験技術(一次抗体もしくは二次抗体に酵素を標識させたものを利用し、抗原もしくは抗体の検出・定量を酵素反応をさせて発色量を吸光度計で調べる手法のこと)

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3.溶出試験の事前検証

  • "溶出試験"とは、錠剤などの薬剤から決められた時間内に溶け出す有効成分量をガラス容器内で測定する方法。薬局法で定められた規格試験であり、薬の認証を受けるために必要な試験。
  • この最終試験に臨む前に、少量サンプルで溶出試験時と同じ溶出率(撹拌効率)で事前検証を行う。

4.油水2相系エマルション形成

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製品の紹介

1.撹拌パドルの高さ位置調整

  • MICROPADDLEの撹拌パドル高さ位置はシリコーンシートの厚さを変えることで調整可能になる。
  • 標準付属のシリコンシート:5.0mm
  • オプションのシリコンシート:1.0, 2.0, 3.0, 4.0, 6.0, 7.0mm

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単位:mm

シリコンシートの厚み 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0
撹拌パドル飛び出し長さ 14.0 13.0 12.0 11.0 10.0 9.0 8.0

2.撹拌棒の洗浄方法

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1)96ウェルプレートの代わりに空のプレートを準備し、エタノール等のアルコールを適量注入する。(ウェルプレート内の水量は適量に調節ください)

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2)MICROPADDLEを通常動作時と同様にセットする。

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3)必要な時間、撹拌パドルを回転させ洗浄する。場合により水を交換し何度か洗浄作業を行っていただきます。

3.MICROPADDLE IMP-096A 基本仕様

項目 仕様
駆動方法 ステッピングモータ
回転速度範囲 0〜3,000 min-1(rpm)
回転速度設定 1列(8個)毎  最小設定値1 min-1(rpm)
回転速度精度 ±1% もしくは1min-1(rpm)  どちらか大きい方
動作環境温度 10〜40℃
動作環境湿度 RH85%以下
制御方法 専用ソフト(PC用)
※通信にUSBコネクタおよび変換器を使用します
ユニット連結 最大12台を1台のPCで制御
電源 90〜264 VAC 47〜63 Hz 2A
(標準付属プラグは~125VAC仕様)
寸法、質量 撹拌ユニット  176×97×94 mm  約1.5kg
制御ユニット  180×40×130 mm  約1kg

4.MICROPADDLE IMP-096A 基本構成

品名 数量 備考 写真
撹拌ユニット 1 A
ウェルなしプレート(輸送用、パドル洗浄用) 1 B
シリコンシートA05 1 C
制御ユニット 1 D
制御ケーブル 1
USBシリアルコンバータ 1
RS232Cケーブル 1
ACアダプタ(制御ユニット用) 1 ACプラグ 〜125VAC対応
制御ソフト 1 MICROPADDLE 096A Control Software(CD-R)
取扱説明書 1 普通紙 A5版

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MICROPADDLE IMP-096Aの詳細へ

Application Note

Application Note 1
MICROPADDLEを用いた膜透過試験の高精度化

Application MICROPADDLEを用いた膜透過試験の高精度化
Model MICROPADDLE IMP-096A

MICROPADDLEによる高効率精密撹拌で膜透過試験データの精度が向上しました。
プレートシェーカよりも膜付近で効率的な撹拌が得られるため、膜表面にできる非撹拌水層の厚さ(hUWL)を減らすことができます。

実験

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実験条件
温度:室温
撹拌回転数:1000 min-1(rpm)
撹拌時間:2時間
マイクロプレート:Multiscreen-IP + Multiscreen Transport Reciever(Millipore)
膜組成:PC, Egg lectine/n-dodecan
サンプル溶媒:緩衝液(pH3.5〜6.5)
サンプル溶質:ケトプロフェン、プロプラノロール
サンプル液量:100uL(Donor)、300uL(Acceptor)

結果

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MICROPADDLEを用いる精密撹拌は人工膜透過試験において、膜表面の非撹拌水層を減らし、脂溶性薬物の膜透過性を正しく判断することができます。

本データは大野麻美様(旭化成ファーマ株式会社)よりご提供いただきました。

Application Note 2
MICROPADDLEを用いたW/Oエマルション形成

Application MICROPADDLEを用いたW/Oエマルション形成
Model MICROPADDLE IMP-096A

MICROPADDLEは撹拌棒による直接撹拌であるため、一般的なプレートシェーカーでは撹拌が困難な油水2相系におけるエマルション形成を行うことができます。

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MICROPADDLEを使えば、96ウェルマイクロプレートでこれまで撹拌困難だった実験系でも効率のよい撹拌を得ることができます。

Application Note 3
MICROPADDLEを用いたELISA高精度化

Application MICROPADDLEを用いたELISA高精度化
Model MICROPADDLE IMP-096A

MICROPADDLEによる高効率精密撹拌で抗体結合反応を促進し、ELISAの短時間化を可能にします。プレートシェーカーよりも気水界面の搖動を抑えて効果的な撹拌が得られるため、バックグランドとバラつきを抑えることができます。

抗体検出における撹拌方法の効果

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  • Antigen binding; HSA 100ug/mL in PBS
  • BloPrimary antibody; 10 ng/mL anti HSA antibody in 0.2%BSA-PBScking; 0.2%BSA-PBS
  • Wash; 0.05% Tween20 wash x 4
  • Secondary antibody; 100 ng/mL mouse anti H/L antibody in PBS
  • Wash; 0.05% Tween20 wash x 5
  • Substrate; 50uL OPD solution

抗体検量線における撹拌方法の効果

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検量線傾き バラつき 感度(検出下限値)
MICROPADDLE ◎(0.19 ngmL-1)
Orbital Shaker △(1.2 ngmL-1)
No mixing

MICROPADDLEはELISA測定における抗体結合反応を促進させ、良好な検量線傾きを得ることができます。さらにバックグランドのばらつきを抑えながら高効率撹拌が可能になったことから検出下限値を大きく下げることができます。

関連情報

MICROPADDLE開発者インタビュー
MICROPADDLE使用による研究発表"2016AAPS学会"

その他の製品の基礎知識

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