大容量DC電源
DC-10-D
アルバック
特長
- 豊富な高機能オプション
- 軽量・省スペース設計
- 出力電圧範囲800V仕様と1000V仕様をラインアップ
- プラズマを熟知した出力制御
- 強制空冷方式のため冷却水が不要
- 優れたARC機能と高速ARC遮断回路を搭載
- 最大12台(240kW)まで並列運転が可能
- RoHS、CE、SEMI-F47に対応
用途
- FPD用スパッタリング装置
- 半導体用スパッタリング装置
- 電子部品用スパッタリング装置
- 産業コーティング用スパッタリング装置
仕様
型式 | DC-10-D | DC-10-DH | DC-20-D | DC-20-DH | |
入力仕様 | 入力電圧 | AC208V | |||
変動範囲 | AC187V~229V | ||||
相数、周波数 | 3相 50/60Hz | ||||
入力接続部 | コネクタ | ||||
入力容量 | 13.5kVA以下 | 25kVA以下 | |||
出力仕様 | 最大定格電力 | 10kW | 20kW | ||
定格電流 | 25A | 18A | 50A | 40A | |
定格電圧 | 800V | 1000V | 800V | 1000V | |
ARC制御 | ARC検出時に、Low ARC回路動作及びInverter停止 | ||||
出力接続部 | コネクタ | ||||
制御 | 制御方式 | 定電力制御(P制御)/定電流制御(I制御)/定電圧制御(V制御) | |||
電力制御精度 *1 | 定格電力の1~10%未満 : 設定値の±5%以下 定格電力の10%以上: 定格の±0.5%以下、または設定値の±1%以下のうちどちらか大きいほう |
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電力制御保証範囲 *2 | 定格電力の10-100%(オプション:1-100%) | ||||
並列運転 *3 | 最大12台 | ||||
外部制御 | アナログ/デジタル,RS-232C,RS-485/EtherCAT *4 | ||||
冷却方式 | 強制空冷 | ||||
外形寸法 | 483mm(W)×630mm(D)×133mm(H)以内※突起物を含まず | ||||
質量 | 29kg | 36kg | |||
適合規格 | RoHS、CE(EN61000-6-2、EN61000-6-4、EN61010-1)、SEMI F47 |
動作環境 直射日光、熱、ホコリ、振動をさけること腐食性ガスを含まぬこと。
*1:定格の1-10%の範囲の精度保証についてはオプション。
*2:出力電圧下限値、出力電流下限値あり。オプションにより1%からの保証とすることも可能です。
*3:800V 仕様と1000V 仕様の組み合わせは不可。
*4:EtherCAT 仕様はオプション扱いとなります。ご希望の場合はお問い合わせください。
オプション機能
お客様のニーズに合わせた4つのアップグレードパッケージ(もしくはユニット)の販売、他のDC電源では見られないユニークで高性能な機能が搭載されています。お客様がこれまで解消できなかったプロセスの問題解決や膜の性能向上につながる新機能です。
1. high performance RAMP
放電前の出力(イグニッション動作)を制御することで、放電開始時の急激な出力変化を抑制し、放電直後から安定した状態を得ることができる機能
従来よりDC電源におけるRAMP機能と言えば、放電後の出力制御が一般的です。そこで我々は放電前の出力制御に着目しました。
通常では放電後に出力制御を行うので、安定した放電状態が得られないことがあります。この新機能では放電前より出力(イグニッション動作)制御をすることで、放電開始時に瞬間的に高くなる電力を抑制でき、放電の安定化を実現できます。
2. High control accuracy
これは設定に対する高精度出力、かつ、正確な連続繰り返し再現性を実現した機能
設定出力の保証値範囲は、標準機では10~100%の範囲で、10%未満は非保証範囲となりますが、このパッケージを追加した機器では保証値は1%から保証しています。またオン・オフを何千・何万回と繰り返すプロセスでも出力のばらつきが少なく、高い再現性を保つことが出来ます。
出力再現性(σ:0.74W)
3. High Speed ARC handing
世界トップレベルの5μ秒のARC遮断時間を実現した新ARC制御機能
DC電源は異常放電を感知すると瞬間的に出力遮断しますが、この遮断時間が長いと放電を復帰させることができなくなる場合があります。
本パッケージ機能は、遮断時間を最大限短くすることができ、放電維持を容易にしプロセスの安定化を実現できます。また短遮断時間は、成膜材料クリーニングのためのプレスパッタ時間短縮も期待できます。
4. Superior performance ARC handing
異常放電の感知後の出力遮断時間をDC電源自身が異常放電レベルを判断し、最適な遮断が実行できる機能
一般的なDC電源では1パターンの遮断設定しかできません。しかしその遮断がその時の状況に適切ではないことが多々あり、その後の成膜プロセス効率が低下したり、すぐに異常放電が再発生して遮断を繰り返したりする場合があります。この新機能は、DC電源自身が異常放電に対する最適な遮断を判断することで、異常放電の再発生確率を下げ、成膜プロセスの効率化を図ることが期待できます。
これらの機能は、一つのDC電源に単体でも複数でも、任意に追加できるパッケージとなっています。また、すでにお使いの納入電源に後から追加することも可能です。
ARC遮断時間の自動判断