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水晶式成膜コントローラ

CRTMシリーズ

CRTM-6000G

アルバック

CRTM-6000Gは優れた分解能で、蒸着膜厚/レートのモニタリング及び制御が可能な水晶発振式の成膜コントローラです。
ハーフラックサイズのコンパクトなボディーながら、低レート制御や99層までの多層膜連続蒸着制御も可能です。

特長

  • 優れた膜厚・成膜速度分解能により、成膜速度が低い場合の制御にも対応可能
  • サンプリングレートが125msと速いため、レスポンスの良い制御が可能
  • 最大99層までの多層膜制御が可能
  • RS232Cを標準装備
  • シングルセンサを2本まで接続可能(切り替え式)
  • プログラム可能なデジタル入出力(各12ch)およびアナログ出力(3ch)を装備

用途

  • 蒸着時の膜厚および蒸着速度の制御

仕様

膜厚・測定分解能 0.041 A (5 MHz)
0.029 A (6 MHz)
膜厚表示範囲/表示分解能 0.001kA : 0 ~ 9.999kA
0.01kA : 10 ~ 99.99kA
0.1kA : 100 ~ 999.9kA
蒸着速度表示範囲/表示分解能 0.001A/s : 0 ~ 9.999A/s
0.01A/s : 10 ~ 99.99A/s
0.1A/s : 100 ~ 999.9A/s
対応センサ周波数 5MHz, 6MHz
取り付け可能センサ数

シングルセンサ:2(同時計測は不可、切り替え式)
マルチセンサ:1

サンプリングレート 125ms
多層膜数 99層
デポジションプログラム数 99
デジタル入力/出力 入力:12chプログラマブル
出力:12chプログラマブル
アナログ出力 3chプログラマブル
外形寸法   W×D×H 240mm x 350mm x 99mm
水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、AOが出力されません。

AO TEST (ANALOG OUTPUT PORT) を参照の上、画面上にて入力した電圧指示値が出力されている事を外部機器にて確認して下さい。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、BAD DEPO PROGRAM NO.エラーが消えません。

エラーが出ているDEPO PROGRAMを表示し、全てのパラメータが入力範囲内であるか確認してください。入力範囲はカーソルを移動させると、画面下に次々に表示されます。以下の機能使用時には注意してください。
①FINISH EVENTで他のSS CARDの同期合わせを行う場合
 自分のSS No.を参照するとエラーとなります。
(例 SS 1で使用するDEPO PROGRAMの中のFINISH EVENTでS1L00PWR01とした。)
②SLAVE機能使用時、参照するRATEを自分のSS No.とした場合。
(例 RATE CNST S1*0.500をSS 1で使用するDEPO PROGRAMで使用した。)
 上記でも直らない場合は、MEMORY INITを実行し、再度パラメータを入力し直してください。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、BAD OUTPUT PROGRAMのエラーが消えません。

OUTPUT PROGRAMの画面で1度、全てのポートをNO USEで埋めてください。(ON条件、OFF条件とも)
この状態でDATA DISPLAY画面でBAD OUTPUT PROGRAMエラーが消えていることを確認してください。
次にプログラムを再入力してください。
上記でも直らない場合は、MEMORY INITを実行し、再度パラメータを入力し直してください。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、DIOが入出力しません。

DI/O TEST (DIGITAL INPUT/OUTPUT PORT)の画面にて、Inputは外部からの入力指示した後、該当するPortが「1」となる事を確認して下さい。
Outputは画面上で該当するPortを「1」にし、外部機器にて信号の状態を確認して下さい。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、FREQ_JUMPが表示されています。

測定中の周波数から1秒当たり100Hz以上の周波数上昇があった時、若しくは、一回の測定で周波数が高い方向に1kHz以上変化した時に表示されます。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、FREQUENCYが表示されています。 (CRTM-6000、CRTM-6000Gのみ)

DEPOSITION PROGRAM中のパラメータFREQUENCYで設定した周波数より測定周波数が低くなったとき。水晶板を交換するか、設定値を下げます。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、MAX POWER STOPエラーが消えません。

エラーインフォメーション画面にてAER(F2キー)を実施するか、対象のSSカードを[START],[RESET]してください。また、MAX POWER STOPが頻繁に出る場合は、DEPO PROGRAMのMAX POWER STOPの設定値を見直してください。RATE制御している場合はGAINなどの設定値を見直す事も有効です。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、RATEが安定しません。

改善される可能性のある項目を以下に挙げます。
①定期的な間隔でRATEが暴れる場合は、冷却水からの影響を受けている場合があります。冷却水系統を見直す事で改善する場合があります。
②水晶板に既に付いている膜の状態で安定しない場合があります。新品の水晶板に交換し、状態を確認して下さい。また、センサに付着している膜を取り除くと安定する場合があります。
③センサの配線を高電圧の配線と分離する事で安定する場合があります。その他、配線の経路を見直すと安定する場合があります。
④FEED BACK制御に起因するパラメータ(GAIN,TIME-C,LIMIT,DIFFERENTIATION)を最適値に調整すると安定する事があります。また、FILTER TCの値を調整する事も有効です。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、RATEフェーズに移行した直後にRATEが表示されない。

シャッタが開いた瞬間に熱衝撃の影響でRATEが出ない場合があります。SYSTEM PARAMETERのFEED BACK DELAYを使用すると改善される場合があります。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、RS-232C通信が出来ません。

取扱説明書参照し、ループバックテストを実施して下さい。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、XTAL FAILが消えません。

①エラーインフォメーション画面上で、XFR(F1キー)を押してください。周波数が正常な範囲(5MHzセンサ使用時は5.01~3.00MHz)の場合、XTAL FAILエラーが解除されます。
②①で直らない場合、MAINTENANCE画面の1.FREQ.TESTで周波数を確認してください。ここで、F1を選択しますと、センサ1の周波数を確認することができます。5MHzセンサ使用時は5.01~3.00MHzが正常の範囲です。センサ2の周波数も同様に確認してください。(使用していないときには、表示は0になります)周波数が正常範囲内でXTAL FAILが表示されている場合DEPO PROGRAM内のXTAL CHANGE FREQを確認してください。この設定より測定周波数が低いと、XTAL FAILになります。
③DEPO PROGRAMのXTAL CHANGE FREQの値が大きすぎる場合があります。強制的にXATL FAILにするためのパラメータですので機能させたくない場合には小さい値にしておきます。
④その他の原因
MAINTENANCE画面の1.FREQ TESTで周波数を見て、周波数が下記に示す値以外は水晶板の発振不良と思われますので、新しい水晶板に交換してください。交換されても直らない場合
オシレータかセンサ側の問題と思われますので、センサのテストを行ってください。
4.01~2.00MHz(4MHzセンサ使用時)
5.01~3.00MHz(5MHzセンサ使用時)
6.01~4.00MHz(6MHzセンサ使用時)
主な異常周波数が確認される周波数と原因を以下に記します。
0MHz:外部ケーブルやオシレータが外れている。外部ケーブルの断線している。オシレータ・SSカードの故障等。
1MHz台:真空内部ケーブルやセンサヘッドにおける信号線とGND線の短絡。
6.5~7MHz以上:オシレータのフリー発振周波数。水晶板が発振していない、もしくは水晶板接触不良等。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、エラー表示行にMAX_PWRが点滅表示されています。

以下の4項目が考えられます。
・成膜の材料が枯渇している
・シャッタが開いていない
・MAX POWERの設定値が低い(適切でない)。
・DEPOSITION PROGRAMのMAX POWER STOPで設定されているパワーの値、またはSTOPまでの時間設定が小さい

水晶発振式成膜コントローラ CRTM で、エラー表示行にXTAL_FAILが点滅表示されています。

測定範囲外の周波数にて発振したとき
5 MHzモードでは3.00 MHz~5.01 MHz、
6 MHzモードでは4.00 MHz~6.01 MHzが正常範囲内です。
水晶板を交換した後、STARTかRESETかSKIPによって復帰します。

水晶発振式成膜コントローラ CRTM のクリシタル選定にあたり、AuタイプとAgタイプはどう使い分けるのでしょうか?

主に成膜材料と成膜雰囲気(腐食ガス)により分けて使います。
1)成膜材料
材料によっては、水晶板への付着しやすさが電極材料によって異なる場合があります。
例えば、シリコンを付ける場合は銀電極の方が付着しやすい傾向があり、銀電極品が適すると言われています。
電極材料と膜材料の結合(表面における分子や原子の拡散)のなじみやすさに関係すると思われますが、詳細は明らかになっておりません。
「酸化物蒸着には、銀タイプ(銀電極)が適している」と言われることもありますが、実際には、酸化物の TaO は金電極でも極めて結合良く成膜できています。
一概には言えないようです。
一般的に、材料の延べ性がよく、成膜時、膜の内部応力の小さいものほど安定的に成膜できるといわれています。
申し訳ありませんが個々の材料についての付着性は確認しておりませんので、これまでにユーザ様にて試して見るようお願いしております。
2)腐食性の雰囲気中での使用
 腐食性、反応性の濃い雰囲気中では、銀電極ですと銀が変質してしまう場合がありますので、金電極品を選択します。
 一般的に酸素を流す雰囲気には、銀電極が酸化する可能性がありますので、金電極品のご使用が無難といえます。
特別な場合を除くと、保管のしやすさ、耐食性から一般的に金電極のほうは多く使われているのが現状です。

CRTMシリーズ・CRTSシリーズの特長

水晶発振式成膜コントローラ CRTMシリーズ

水晶発振式成膜コントローラCRTMシリーズは、コンパクトながら基本性能が充実し、コストパフォーマンスに優れたCRTM-6000Gと4元同時蒸着制御機能などハイパフォーマンス満載のCRTM-9200の2機種をラインナップしています。

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CRTM-6000Gは、研究開発/生産用の成膜コントローラとしてご好評をいただいたCRTM-6000のバージョンアップ機種です。コンパクトなハーフラックサイズですが、分解能0.04Åの優れた測定性能や2センサ接続、3chアナログ出力、プログラム可能なI/O、99層までの多層膜制御など性能・機能ともに充実したモデルになっています。


■ 2センサ接続
シングルセンサを2本まで接続する事ができます。(同時計測は不可、切り替え式)

■ 高分解能
優れた膜厚・成膜速度測定分解能(0.04Å)により、成膜速度が低い場合の制御にも有効です。

■ 高速サンプリング
サンプリングレートが速い(125ms)ため、レスポンスの良い制御が可能です。

■ 多層膜制御
最大99層までの多層膜制御プログラム(プロセスプログラム)を30種類作成できます。

■ プログラマブルデジタル入出力

12chのデジタル入出力信号がプログラム可能ですので、装置への接続に自由度が持てます。

■ 3chアナログ出力

POWERの他、RATE,THKなど計3chのプログラム可能なアナログ出力を標準装備しています。

■ 99種類の蒸着プログラム
最大99種類の蒸着シーケンスをプログラムすることができます。

■ きめ細やかな制御
予備加熱や成膜速度制御がそれぞれ3段階まで入力できますので、より細やかな制御が行えます。

■ 上位通信
上位通信用にRS-232Cを標準装備していますので、PCからの制御が容易です。



外観寸法図

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CRTM-6000Gの詳細へ

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CRTM-9200は、高性能、高機能を極めた最上位クラスの機種です。高いレート分解能(0.0050Å/s)による低レート制御や4元までの同時蒸着制御、MLC(水晶板の成膜履歴を考慮した膜厚計算)、TZC(Tooling,Z-Ratio計算機能)、USBでのデータ・プログラム管理など多彩な機能を満載しています。



■ 高分解能
優れた膜厚・レート分解能(0.005Å)により、低レートの制御が必要とされる成膜プロセスにも対応します。

■ 4元同時蒸着制御
最大4元までの同時蒸着制御が可能です。(オプションのSSカード追加時)

MLC(Multi Layer Calculation)機能
水晶板への成膜履歴を考慮した多層膜計算機能で、水晶板の寿命付近でも安定した測定を行うことが可能です。

TZC(Tooling, Z-Ratio Calculation)機能
膜厚の実測値から、最適なToolingとZ-Ratioを計算することができます。

■ 同期設定・マスタースレーブ
同時蒸着の場合に、各蒸着プロセスごとのタイミングを合わせたり、成分比を一定にする事ができます。

■ フレキシブルなデポジションプログラム
パワーやレートの4つのコマンドを組み合わせて、合計30フェーズまでの蒸着シーケンスを自由にプログラムすることができます。

USBメモリへのプログラム保存
内部メモリ以外に、USBメモリへプログラムを保存できます。


外観寸法図

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多元同時蒸着制御

オプションのSSカード追加で最大4元までの同時蒸着制御が可能です。

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MLC機能

従来方式では、過去に水晶振動子に付着した膜と、新しい成膜を1つの膜として膜厚を計算をしていましたが、CRTM-9200では過去の成膜履歴(膜厚、音響インピーダンス比、密度)をすべて考慮した多層膜計算式を用い、新たな成膜層の膜厚計算を従来より正確に行うことが可能になりました。

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水晶発振式成膜コントローラ用センサ CRTSシリーズ

CRTSシリーズは水晶発振式成膜コントローラCRTMシリーズに用いるセンサです。
様々な蒸着装置に広くご使用頂く為に、豊富なラインナップをご用意しております。

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CRTSシリーズの選択肢

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・ベーキングの有無、使用温度などの条件により選ぶことができます。
・コンパクトなセンサヘッドで、装置内での配置がし易い。
・長寿命タイプオシレータの選択も可能です。
・クリスタル周波数は、4MHz、5MHz (6MHz:特型対応)です。

型式 用途・特長
CRTS-0
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水冷パイプ無し蒸着センサ
80℃以下の蒸着
CRTS-0
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水冷パイプ無し蒸着センサ
水冷ジャケット付
300℃以下の蒸着
CRTS-4
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蒸着センサ
100℃以下の蒸着
CRTS-6
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蒸着センサ
200℃以下の蒸着
CRTS-4U
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ベーカブル蒸着センサ
CRTS-6U
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ベーカブル蒸着センサ
超高真空用200℃以下の蒸着

接続図

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外観寸法図

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・水晶板を6枚(CRTS-M6),12枚(CRTS-12NS)搭載し、有機蒸着や連続多層蒸着に最適です。
・信頼性の高いモータ式駆動方式
・脱着可能なホルダ式で、簡単に水晶板の交換ができます。
・水晶板の発振異常(寿命)を検知して、自動的に水晶板を切り替えが可能。
 (コントローラにCRTMシリーズを使用した場合)
・CRTS-M6はΦ50mmのコンパクトヘッドで装置取付が容易です。

型式 用途・特長
CRTS-M6
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マルチセンサ 6連
350℃以下の厚膜連続蒸着
CRTS-12NS
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マルチセンサ 12連
350℃以下の厚膜連続蒸着

接続図

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水晶発振式成膜コントローラで使用されている用語について

CRTM 良く聞く用語

ことば よみ 意味・内容
THK シック 膜厚
Z-ratio ゼットレシオ 蒸着物と水晶板の音響インピーダンス補正値
(音響インピーダンス :物質固有の振動の伝わりやすさ)
Tooling ツーリング 実膜厚とCRTM表示の差の補正係数
Density デンシティー 蒸着物の密度
XTAL FAIL クリスタルフェイル 発振に異常が発生した状態、またその時のエラー名
ABORT アボート プログラムを中断すること
spurious スプリアス 主発振周波数より高い周波数で、発振しやすい領域
JUMP ジャンプ 急激に周波数が変わる状態
突沸 とっぷつ 急激加熱などで、蒸気ではなく物体そのものが飛散する状態

該非判定結果報告書ダウンロード

該非判定結果 成膜コントローラ

SDSダウンロード

オプションパーツ・消耗品

水晶発振式成膜コントローラ【水晶板】
水晶板 UCR-5MAG-12 水晶板 UCR-5MAU-12 水晶板 UCR-4MAG-12
水晶発振式成膜コントローラ【オシレータ&ケーブルセット】
オシレータ&ケーブルセット OSC-12BG オシレータ&ケーブルセット OSC-12DG

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