オプショ ン

水晶板

UCR-4MAG-12

アルバック

ULVACの水晶発振式成膜コントローラ用センサに対応した水晶板UCRシリーズ。
周波数4MHz仕様を世界で初めてラインナップに加え、温度特性に優れ有機材料膜にも対応可能です。

特長

  • 有機材料膜に特化。マルチセンサで切替ながら使う用途に最適です。
  • 周波数5MHzよりも長寿命。
  • クラス最少の輻射熱による周波数変化で、成膜中の温度特性に優れています。
  • マルチセンサ(CRTS-12NS)対応の専用ケースにより、水晶板1枚ずつの取り出しの他、工具を使わずに12枚を即座に交換する事が可能です(特許6802937号

用途

  • 有機材料膜(OLEDパネル)

仕様

型式 UCR-4MAG-12 UCR-5MAU-12 UCR-5MAG-12 UCR-6MAU-12
表面パターン  UCR4MAG12_pattern.png  UCR5MAU12_pattern.png  UCR5MAG12_pattern.png  UCR6MAU12_pattern.png
発振周波数 4MHz 5MHz 5MHz 6MHz
電極材質 Ag(銀) Au(金) Ag(銀) Au(金)
電極表面 鏡面仕上げ 標準仕上げ
外形寸法 φ12.4mm φ14mm
対応コントローラ CRTM-9200
CRTM-R1(ーEL)
CRTMシリーズ全般
対応センサ CRTSシリーズ全般 6MHz対応センサ
推奨用途 有機膜、金属膜、光学膜 金属膜、光学膜
販売・梱包形態 専用ケース(12枚入り)
新水晶板UCRシリーズと従来品の性能比較

成膜プロセスを成功に導く、アルバックの水晶板UCRシリーズがリニューアル。
新水晶板UCRシリーズの性能を従来製品と徹底比較しました。

目次

1. 仕様
2. 性能比較: Au
3. 性能比較: Ag

1. 仕様

UCR-5MAU-12UCR-5MAG-12CR5G1CR5S1PKG5MHz金PKG5MHz銀
周波数5MHz
寸法φ12.4
電極AuAgAuAgAuAg

対応成膜
コントローラ

CRTM-6000G/CRTM-9200
(上記を含むCRTMシリーズに対応)

搭載可能センサシングルセンサ(CRTM-0, 4, 6)
マルチセンサ(CRTM-12NS, M6)
電極表面標準仕上げ
販売単位12枚1組
CRTM-12へ簡単に移し替え可能
5枚1箱
紙入り角箱
10枚1組
回転型ケース

2. 性能比較: Au 

熱衝撃による周波数変化

熱を与えた際の周波数上昇が小さければ、外乱となる熱による影響が少ないので、RATEの安定性がより優れています。
また、個々のデータで差が小さいほど再現性も良くなります。

ハロゲンランプで試験開始10秒後に照射、30秒後に照射を止めたデータ
(ave.: 試験個数毎の変動量平均値、σ: 試験個数の標準偏差)
newucr_compare_Au_1.png

発振周波数の変動分布

周波数変動量が少ない(ΔFが0に近い)個体が多いほど、安定した測定ができます。

成膜していない状態での測定値
(ΔF: 周波数変動量)
newucr_compare_Au_2.png

3. 性能比較: Ag

熱衝撃による周波数変化

熱を与えた際の周波数上昇が小さければ、外乱となる熱による影響が少ないので、RATEの安定性がより優れています。
また、個々のデータで差が小さいほど再現性も良くなります。

ハロゲンランプで試験開始10秒後に照射、30秒後に照射を止めたデータ
(ave.: 試験個数毎の変動量平均値、σ: 試験個数の標準偏差)
newucr_compare_Ag_1.png

発振周波数の変動分布

周波数変動量が少ない(ΔFが0に近い)個体が多いほど、安定した測定ができます。

成膜していない状態での測定値
(ΔF: 周波数変動量)
newucr_compare_Ag_2.png

新水晶板UCRシリーズと従来製品の性能を比較した資料をダウンロード

水晶板 UCRシリーズの特長

成膜プロセスを成功に導くULVACの新たな水晶板は、従来の水晶板よりも成膜中の温度特性に優れ、輻射熱によるレート変動も小さく、再現性がパワーアップしています。長寿命で安定性かつコントロール力を高め、成膜制御の向上を図るために開発しました。

新水晶板の特長

■輻射熱による周波数変化はクラス最少

  • 成膜中の温度特性に優れる
  • レート安定性にもよく、寿命も長い
  • シャッタ開閉時のふらつきや変化(熱衝撃の変化)が小さい

■有機材料に特化した高性能な水晶板(UCR-4MAG-01)

  • 水晶板個々の感度、レート、特性のばらつきが小さい
  • マルチセンサで切り替えながら使う用途に最適
  • 周波数5MHz仕様と比較して、4MHz仕様は長寿命

■回転型タイプのケースの採用

  • 1パック12枚入り
  • 水晶板が管理しやすい(移送/保管時のダメージ軽減)

how-to_quartz_feature.png

水晶発振式膜厚コントローラにおける成膜プロセス制御の問題点

水晶板を交換したら周波数が変わってしまった。
新品の水晶板なのに、発振周波数が同じではない。

■発振周波数を決める要素は様々...

 水晶板 カット角、形状、表面処理
 電極  材質、面積、厚さ、形状
 センサ 水晶板とセンサ電極の接触状態 など

img-ucr-02.jpg

水晶板に微妙な個体差が存在し、
実際の着膜による周波数変化だけではない

最近の市場ニーズ

OLEDパネルをはじめとした新市場では、従来見過ごすことができた「不安定要素」を無視できない場合が生じるようになりました。

・Å以下のレート制御をしたい
・低レート成膜をしたい
・膜厚のバラツキを数%にしたい
・数十層の極薄膜を形成したい など

周波数測定に対する不安定要素をなるべく排除、改善する必要があります。

市場ニーズへの対応

  • 周波数の変化要素の改善
    ・水晶板の個体差
    ・温度特性
  • その他の改善
    ・積層物の密着性、親和性
    ・使用、保管、輸送状態 など

ソフト演算処理で安定性を向上させる方法もあるが、
真の解決ではない

製品の紹介

新しい水晶板UCRシリーズは、ULVACのノウハウを詰め込み、優れた温度特性と周波数の均一性により従来の問題点を低減させました。

1.UCRシリーズの優位性

輻射熱による周波数変化はクラス最少

img-ucr-04.png

水晶板個体差による周波数分布が小さい

img-ucr-05.png

再現性向上 バラツキが小さい

安定性向上 温度特性変化が小さい

波長選択  標準タイプ530〜750nm、可視分光タイプ380〜760nmより選択可能

膜質向上  測定限界まで安定して使用可能

長寿命   水晶板1枚を使用できる時間がのびる

生産性向上 装置稼働時間がのびる

様々な条件下で、より安定した成膜が可能

2.UCRシリーズの対応プロセス

メタル :AL、Cu、Au、Ag、Ni、Ti、Cr など
酸化物 :SiO2、ZrO2、AL2O3など
有機材料:OLEDパネル

4MHz、5MHzのラインナップで、種々の成膜プロセスに対応し、ULVACの独自技術と実績を詰め込んだ新水晶板が成膜プロセスの質、タクト向上に貢献します。

3.水晶板UCRの仕様

型式 UCR-4MAG-12 UCR-5MAU-12 UCR-5MAG12
推奨用途 有機材料膜(OLEDパネル) メタル膜、光学膜
周波数 4MHz 5MHz
寸法 φ12.4
電極 Ag Au Ag
対応成膜コントローラ CRTM-9200 CRTM-6000G/CRTM-9200
(上記を含むULVACが販売した全CRTMシリーズに対応)
搭載可能センサ シングルセンサ(CRTS-4, 6, 0, 4U, 6U)
マルチセンサ(CRTS-12NS, M6)
電極表面 鏡面仕上げ 標準仕上げ
梱包形態 マルチセンサ対応ケース(12pcs)
CRTMシリーズ・CRTSシリーズの特長

水晶発振式成膜コントローラ CRTMシリーズ

水晶発振式成膜コントローラCRTMシリーズは、コンパクトながら基本性能が充実し、コストパフォーマンスに優れたCRTM-6000Gと4元同時蒸着制御機能などハイパフォーマンス満載のCRTM-9200の2機種をラインナップしています。

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CRTM-6000Gは、研究開発/生産用の成膜コントローラとしてご好評をいただいたCRTM-6000のバージョンアップ機種です。コンパクトなハーフラックサイズですが、分解能0.04Åの優れた測定性能や2センサ接続、3chアナログ出力、プログラム可能なI/O、99層までの多層膜制御など性能・機能ともに充実したモデルになっています。


■ 2センサ接続
シングルセンサを2本まで接続する事ができます。(同時計測は不可、切り替え式)

■ 高分解能
優れた膜厚・成膜速度測定分解能(0.04Å)により、成膜速度が低い場合の制御にも有効です。

■ 高速サンプリング
サンプリングレートが速い(125ms)ため、レスポンスの良い制御が可能です。

■ 多層膜制御
最大99層までの多層膜制御プログラム(プロセスプログラム)を30種類作成できます。

■ プログラマブルデジタル入出力

12chのデジタル入出力信号がプログラム可能ですので、装置への接続に自由度が持てます。

■ 3chアナログ出力

POWERの他、RATE,THKなど計3chのプログラム可能なアナログ出力を標準装備しています。

■ 99種類の蒸着プログラム
最大99種類の蒸着シーケンスをプログラムすることができます。

■ きめ細やかな制御
予備加熱や成膜速度制御がそれぞれ3段階まで入力できますので、より細やかな制御が行えます。

■ 上位通信
上位通信用にRS-232Cを標準装備していますので、PCからの制御が容易です。



外観寸法図

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CRTM-6000Gの詳細へ

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CRTM-9200は、高性能、高機能を極めた最上位クラスの機種です。高いレート分解能(0.0050Å/s)による低レート制御や4元までの同時蒸着制御、MLC(水晶板の成膜履歴を考慮した膜厚計算)、TZC(Tooling,Z-Ratio計算機能)、USBでのデータ・プログラム管理など多彩な機能を満載しています。



■ 高分解能
優れた膜厚・レート分解能(0.005Å)により、低レートの制御が必要とされる成膜プロセスにも対応します。

■ 4元同時蒸着制御
最大4元までの同時蒸着制御が可能です。(オプションのSSカード追加時)

MLC(Multi Layer Calculation)機能
水晶板への成膜履歴を考慮した多層膜計算機能で、水晶板の寿命付近でも安定した測定を行うことが可能です。

TZC(Tooling, Z-Ratio Calculation)機能
膜厚の実測値から、最適なToolingとZ-Ratioを計算することができます。

■ 同期設定・マスタースレーブ
同時蒸着の場合に、各蒸着プロセスごとのタイミングを合わせたり、成分比を一定にする事ができます。

■ フレキシブルなデポジションプログラム
パワーやレートの4つのコマンドを組み合わせて、合計30フェーズまでの蒸着シーケンスを自由にプログラムすることができます。

USBメモリへのプログラム保存
内部メモリ以外に、USBメモリへプログラムを保存できます。


外観寸法図

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多元同時蒸着制御

オプションのSSカード追加で最大4元までの同時蒸着制御が可能です。

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MLC機能

従来方式では、過去に水晶振動子に付着した膜と、新しい成膜を1つの膜として膜厚を計算をしていましたが、CRTM-9200では過去の成膜履歴(膜厚、音響インピーダンス比、密度)をすべて考慮した多層膜計算式を用い、新たな成膜層の膜厚計算を従来より正確に行うことが可能になりました。

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水晶発振式成膜コントローラ用センサ CRTSシリーズ

CRTSシリーズは水晶発振式成膜コントローラCRTMシリーズに用いるセンサです。
様々な蒸着装置に広くご使用頂く為に、豊富なラインナップをご用意しております。

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CRTSシリーズの選択肢

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・ベーキングの有無、使用温度などの条件により選ぶことができます。
・コンパクトなセンサヘッドで、装置内での配置がし易い。
・長寿命タイプオシレータの選択も可能です。
・クリスタル周波数は、4MHz、5MHz (6MHz:特型対応)です。

型式 用途・特長
CRTS-0
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水冷パイプ無し蒸着センサ
80℃以下の蒸着
CRTS-0
CRTS-80-144x144-1.jpg
水冷パイプ無し蒸着センサ
水冷ジャケット付
300℃以下の蒸着
CRTS-4
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蒸着センサ
100℃以下の蒸着
CRTS-6
CRTS-6-144x144-1.jpg
蒸着センサ
200℃以下の蒸着
CRTS-4U
CRTS-4U-144x144-1.jpg
ベーカブル蒸着センサ
CRTS-6U
CRTS-4U-144x144-1.jpg
ベーカブル蒸着センサ
超高真空用200℃以下の蒸着

接続図

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外観寸法図

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ttl-crts-02.png

・水晶板を6枚(CRTS-M6),12枚(CRTS-12NS)搭載し、有機蒸着や連続多層蒸着に最適です。
・信頼性の高いモータ式駆動方式
・脱着可能なホルダ式で、簡単に水晶板の交換ができます。
・水晶板の発振異常(寿命)を検知して、自動的に水晶板を切り替えが可能。
 (コントローラにCRTMシリーズを使用した場合)
・CRTS-M6はΦ50mmのコンパクトヘッドで装置取付が容易です。

型式 用途・特長
CRTS-M6
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マルチセンサ 6連
350℃以下の厚膜連続蒸着
CRTS-12NS
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マルチセンサ 12連
350℃以下の厚膜連続蒸着

接続図

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水晶発振式成膜コントローラで使用されている用語について

CRTM 良く聞く用語

ことば よみ 意味・内容
THK シック 膜厚
Z-ratio ゼットレシオ 蒸着物と水晶板の音響インピーダンス補正値
(音響インピーダンス :物質固有の振動の伝わりやすさ)
Tooling ツーリング 実膜厚とCRTM表示の差の補正係数
Density デンシティー 蒸着物の密度
XTAL FAIL クリスタルフェイル 発振に異常が発生した状態、またその時のエラー名
ABORT アボート プログラムを中断すること
spurious スプリアス 主発振周波数より高い周波数で、発振しやすい領域
JUMP ジャンプ 急激に周波数が変わる状態
突沸 とっぷつ 急激加熱などで、蒸気ではなく物体そのものが飛散する状態

該非判定結果報告書ダウンロード

該非判定結果 成膜コントローラ

SDSダウンロード

オプションパーツ・消耗品

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