多段ルーツ型ドライ真空ポンプ
CRシリーズ
長寿命! 真空装置の安定稼働を実現する空冷式ルーツ型「ドライ真空ポンプ」
ULVACの「CRシリーズ」は、国際規格 ( CE,cTUVus ) を取得した空冷式ルーツ型のドライ真空ポンプです。排気室内には油を使用しておらず、ロータとシリンダーは非接触で運転されるため長期間安定した運転が可能です。
アルバックの多段ルーツ型ドライ真空ポンプは、排気速度ごとに「GRシリーズ」1000~3950L/min、「LRシリーズ」1000~53000L/min、「HR/URシリーズ」1000~45000L/minを揃えていました。これに、小型ドライポンプのニーズに対応した280~5000L/minの「CRシリーズ」の登場です。
Table of Contents
- ドライ真空ポンプCRシリーズの5つの特長
- CRシリーズに適した装置とは
- CRシリーズをおすすめする理由
ドライ真空ポンプCRシリーズの5つの特長
1.長期間の安定運転が可能。100万回以上の耐久性テストもクリア!
CRシリーズは、ルーツ型構造により、排気室は非接触で油を使用しないため、長期間の安定した運転が可能になりました。大気と真空の繰り返し排気テストでは100万回以上の耐久性を確認しています。
2. 電力以外のランニングコストはかかりません。
空冷式のCRシリーズは、稼働時に必要な冷却水や窒素ガスが要りません。電源接続だけで運転可能です。
3. DCキャンドモータの搭載により省エネルギー、気密性、軽量化を実現
外部への油漏れがない気密化を適えたのは、キャンドモータを搭載しメカニカルシール等の軸シールを無くしたからです。これに加え、DCモータ採用による省エネルギー、高速回転による小型化、軽量化を可能にしました。
4. 優れた水蒸気排気性能
水蒸気排気は、ガスバラスト機構により、水蒸気500g/hまで処理でき、気体のまま排気が可能です。
ガスバラストとは、水蒸気等の凝縮性ガスを排気する場合の対策として、ガスバラストの使用を推奨しております。凝縮性ガスを排気するとポンプ内の圧縮工程中に圧縮され、凝縮して液体になり内部に溜まります。これを防ぐため、圧縮室に適量の空気や窒素を導入し凝縮性ガスを希釈することで液化せずに気体のまま排気できます。これをガスバラスト効果といいます。
5.海外の安全基準に対応しています。
適合規格:CE、cTUVus
CEは、EU加盟国の基準を満たすものに付けられる基準適合マークです。cTUVusは、テュフ ラインランド オブノースアメリカが発行する、アメリカ・カナダの両国に有効な安全マークのです。CRシリーズ製品はともに取得しています。
CRシリーズに適した装置とは
CRシリーズは、大気圧からの真空引きが可能なため、エアー、不活性ガスなどのクリーンな気体の真空排気が重要となる環境をつくります。そのため、スパッタリング、蒸着などの真空装置に向いてます。油回転真空ポンプからドライポンプへの置き換えとして、また、ガスバラストを使用することで水蒸気排気となる真空乾燥などにも使用できます。
排気速度16~300m3/hrで4機種を取り揃えています。
型式
CRシリーズをおすすめする理由
現在、スクロール型ドライ真空ポンプや油回転真空ポンプを使用し、保守間隔が短くお困りでしたら空冷式ルーツ型のドライ真空ポンプ「CRシリーズ」を検討してみませんか。
水分の排気が大きい
スクロール型ドライ真空ポンプを使用している場合、水蒸気処理量が小さい、チップシールが直ぐ摩耗する、内部隙間が狭く異物噛み込みが良く起きる、など該当しませんか?
空冷式ルーツ型のドライ真空ポンプ「CRシリーズ」は、水蒸気処理量が500g/hと大きく、排気室内には接触箇所がありません。真空乾燥などの用途で発生する水蒸気に対しても優れた排気特性を発揮します。さらに内部隙間が大きく、異物が噛み込みにくいのが特徴で保守間隔を延ばすことが可能です。
油汚れの心配なし!チャンバーや配管への油付着を気にしなくてイイ
油回転真空ポンプを使用していて、チャンバーや配管への油付着が気になる方、数週間から数か月周期で油交換が必要となるようでしたら、「CRシリーズ」で悩み解決です。空冷式ルーツ型ドライ真空ポンプなので、排気室内に油がなく、油汚れの心配がありません。日常点検の油交換不要となり、2年に一度のメンテナンスで長く使用可能いただけます。