開発者が語る! 新型DC電源 4つのオプション 開発秘話|ULVAC SHOWCASE
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開発者が語る! 新型DC電源 4つのオプション 開発秘話

araki_ono.jpg対談者:株式会社アルバック 電源技術部 小野 ( 写真右 )
聴き手:株式会社アルバック 規格品事業部 荒木 ( 写真左 )


2022年9月にリリースした、新型DC電源について弊社電源技術部の小野にインタビューしました。4つのオプション機能を搭載した製品開発の経緯や、その機能の狙い、メリットなど、知ることができます。

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今回の電源は、どのような経緯で開発が始まったのでしょうか?

DC電源はスパッタを中心としたプロセスで幅広く使用されており、装置側/ロセス側では既に膜の性能を向上させる取り組みが実施され、多くの成果を上げていると思いますが、真空総合メーカーの電源技術者としては、電源の機能面からお客様の成膜プロセスに貢献できることがもっとあるのではないかと常々考えておりました。そのような話を部内メンバーとしていくうちに、『では、我々の知見と情熱を結集して、全く新しい形のDC電源として形にしてみよう』という具体的な話しになったのが、この開発プロジェクトが始動する契機となりました。

開発を始めるにあたり、最初はどのようなことから始めたのでしょうか?

まずは既存電源の成膜プロセスについて、ユーザーの皆様がどのような感想を持っているのかを調べることから始めました。過去の営業活動報告書などの中からDC電源に関するものをピックアップし、その中からDC電源のニーズを抽出し、開発の足掛かりにしました。

『オプション選択制』の電源は、アルバックでも初の試みとなるようですが、開発にあたり、どのような点に苦労されたのでしょうか?

開発の方向性を決める際に参考にできる要素が非常に少ないというところが最も苦労した点だと思います。入手したお客様の声が様々で、統一的なニーズを抽出することが難しく、最終的に製品として必要とされる機能を、新しい技術と新しいアイデアをもって作り上げる必要がありました。

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なぜ、『オプション選択制』という形でリリースとなったのでしょうか?

『選定における選択の自由や拡張性の高さを提供することで、より多くのお客様の成膜プロセスの悩みを電源で解決したい』という想いから、オプション選択制にしました。

これらの機能は、一つのDC電源に一つずつ追加することもできますが、同時に複数の機能を追加することもできます。また、納入後に後から追加することも可能です。さらに、これから開発される新しい機能も追加することもできます。ここまで高い機能は必要ないお客様がいる一方で、この進化したDC電源によって救われるお客様もいると考えています。電源は、様々な真空装置に用いられるプロセスの要というべき役割を担っているので、本当に必要なものを必要なだけ選んでいただく選択の自由や拡張性の高さを提供することが装置メーカーの作る電源としてあるべき姿だと考えました。

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開発にあたって特にこだわった点は何ですか?

お客様にとって本当に必要であるか?という点と、お客様が簡単に使える。という点にこだわりました。

新しい機能という性質上、開発でよくある課題は技術的に難しい機能になりがちで、仮に製品に反映出来たとしてもお客様にとって複雑な機能となりよく使い方が分からない。という事があります。

それではせっかく用意しても魅力が減ってしまうので、お客様の声を十分に分析し、製品に反映するだけでなく機能を理解いただいたうえで容易に使用いただける点にこだわりました。

最後に、ユーザーの皆様に向けてメッセージをお願いいたします。

現在の機能にとどまらず、"今後は世の中のほしい"を追求し続けていきたいと考えております。これらのオプション機能で、お客様のプロセスが進化することを切に願います。

動画でみる! 真空装置メーカー製電源ならではのメリットとは?

動画でみる! アルバック電源開発陣が開発時に大事にしていること、
装置ユーザー様への想い

今回のインタビューでご紹介した電源について詳しくはこちら

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