真空ポンプ(低・中真空)の基礎知識

オイルミストトラップ

オイルミストトラップ(オイル回収機能)について
油回転ポンプは、その構造上、起動時や排気過程で排気されるガスとポンプの油が油煙や油滴となって排出されます。アルバック社製オイルミストトラップ(TM,TMXシリーズ)をご使用になると室内の設備、雰囲気をこのような油滴や油煙で汚すことなく清浄な環境で作業していただけます。

オイルミストトラップの構造
オイルミストトラップは、ロータリーポンプの排気口(出口側)に取り付け、排出空気に同伴されるポンプ油の油煙を90%程度取り除く濾過フィルタです。 油煙はフィルタで捕集されることにより元の液体油の状態になり、油はポンプのオイルタンクに戻ります。

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オイルミストトラップ、真空ポンプは、耐圧構造になっていません。 オイルミストトラップの内部に使用しているフィルタエレメントが目詰まりした状態のままで使用を続けると、内部の圧力が上昇し、オイルミストトラップが破裂する恐れがあります。 使用しているフィルタエレメントは、油が酸化することにより目詰まりを起こしやすくなります。また、固形物やポンプ油の劣化を促進する気体を吸入する場合は、目詰まりの頻度が更に高くなります。安全にご使用いただくためにもオイルミストトラップ内部圧力の管理を十分に行い、内部圧力が0.03MPa (G) 以下でご使用くださいますようお願いします。 なお、下記の図1のように圧力計を取り付ける事によって内部圧力を管理する事が可能です。圧力計はオプションで用意しています。 詳細は、オイルミストトラップの取扱説明書を今一度ご確認くださいますようお願いいたします。

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図1:圧力計をオイルタンクに取り付けた場合

ガスバラスト

ガスバラストバルブ(凝縮性ガス排気機能)について

水蒸気を吸引する場合の対策として、ガスバラストバルブがあります。 水蒸気や溶剤蒸気などの凝縮性ガスを吸引する場合に有効となる油回転真空ポンプの装備です。

凝縮性ガスは、吸引された後、ポンプの圧縮・加圧工程で液体化してポンプ油へ混入し、油とともにポンプ内を循環し始めます。このような状態になると、蒸気圧の高い油を使った時と同じ効果が現れ、ポンプの到達圧力が高くなります。また、油の潤滑性が低下するので、シャフトシール部の寿命を縮めることになります。
ポンプの圧縮・加圧工程の直前でガスバラストバルブから空気あるいは乾燥窒素を入れると、凝縮性ガスは液化せずに排気弁を経由して、空気あるいは乾燥窒素と一所に排気されます。

ガスバラストバルブを使用する場合には、ポンプ温度が高いほど「ガスバラスト効果」が大きいので、凝縮性ガスを吸引する前にガスバラストバルブを開いて約20分運転し、ポンプ温度を70℃程度に高めてください。温度が低いときの「ガスバラスト効果」は処理能力を下回ります。


なお、凝縮性ガスを吸引しないときにガスバラストバルブを開けたままにしておくと、ポンプ油の飛散および動力ロスを伴うだけでなく、到達圧力が高くなります。


また、ガスバラストバルブによる凝縮性ガスの処理能力には限界があり、多量の凝縮性ガスを排気したり、ガスバラストバルブを開けずに凝縮性ガス(油を汚す少量の水分やほかの蒸気を含んだ空気やガス)を排出した後は、ポンプ油に凝縮性ガスが残存します。


この場合、ガスバラストバルブを開いて空運転すると、油温が上昇して、ガスバラストバルブ効果によりポンプ油を浄化できます。これはガスバラストバルブを閉じた状態で所定の到達圧力が得られるまで行ってください。長時間かけても浄化が進まない場合はポンプ油の交換が必要です。

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