水晶板 UCRシリーズの特長|水晶発振式成膜コントローラの基礎知識|HOW TO|ULVAC SHOWCASE

水晶発振式成膜コントローラの基礎知識

成膜プロセスを成功に導くULVACの新たな水晶板は、従来の水晶板よりも成膜中の温度特性に優れ、輻射熱によるレート変動も小さく、
再現性がパワーアップしています。長寿命で安定性かつコントロール力を高め、成膜制御の向上を図るために開発しました。

1. 新水晶板の特長

2. 水晶発振式膜厚コントローラにおける成膜プロセス制御の問題点

3. 最近の市場ニーズ

4. 市場ニーズへの対応

5. 製品の紹介

新水晶板の特長

■輻射熱による周波数変化はクラス最少

  • 成膜中の温度特性に優れる
  • レート安定性にもよく、寿命も長い
  • シャッタ開閉時のふらつきや変化(熱衝撃の変化)が小さい

■有機材料に特化した高性能な水晶板(UCR-4MAG-01)

  • 水晶板個々の感度、レート、特性のばらつきが小さい
  • マルチセンサで切り替えながら使う用途に最適
  • 周波数5MHz仕様と比較して、4MHz仕様は長寿命

■回転型タイプのケースの採用

  • 1パック12枚入り
  • 水晶板が管理しやすい(移送/保管時のダメージ軽減)

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水晶発振式膜厚コントローラにおける成膜プロセス制御の問題点

水晶板を交換したら周波数が変わってしまった。新品の水晶板なのに、発振周波数が同じではない。

■発振周波数を決める要素は様々です。

 水晶板:カット角、形状、表面処理
 電極 :材質、面積、厚さ、形状
 センサ:水晶板とセンサ電極の接触状態 など

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水晶板に微妙な個体差が存在し、実際の着膜による周波数変化だけではない

最近の市場ニーズ

OLEDパネルをはじめとした新市場では、従来見過ごすことができた「不安定要素」を無視できない場合が生じるようになりました。

・Å以下のレート制御をしたい
・低レート成膜をしたい
・膜厚のバラツキを数%にしたい
・数十層の極薄膜を形成したい など

周波数測定に対する不安定要素をなるべく排除、改善する必要があります

市場ニーズへの対応

  • 周波数の変化要素の改善
    ・水晶板の個体差
    ・温度特性
  • その他の改善
    ・積層物の密着性、親和性
    ・使用、保管、輸送状態 など

ソフト演算処理で安定性を向上させる方法もあるが、真の解決ではない

製品の紹介

新しい水晶板UCRシリーズは、ULVACのノウハウを詰め込み、優れた温度特性と周波数の均一性により従来の問題点を低減させました。

1.UCRシリーズの優位性

輻射熱による周波数変化はクラス最少

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水晶板個体差による周波数分布が小さい

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再現性向上 バラツキが小さい

安定性向上 温度特性変化が小さい

膜質向上  測定限界まで安定して使用可能

長寿命   水晶板1枚を使用できる時間がのびる

生産性向上 装置稼働時間がのびる

様々な条件下で、より安定した成膜が可能

2.UCRシリーズの対応プロセス

メタル :AL、Cu、Au、Ag、Ni、Ti、Cr など
酸化物 :SiO2、ZrO2、AL2O3など
有機材料:OLEDパネル

4MHz、5MHzのラインナップで、種々の成膜プロセスに対応し、ULVACの独自技術と実績を詰め込んだ新水晶板が成膜プロセスの質、タクト向上に貢献します。

3.水晶板UCRの仕様

型式 UCR-4MAG-12 UCR-5MAU-12 UCR-5MAG12
推奨用途 有機材料膜(OLEDパネル) メタル膜、光学膜
周波数 4MHz 5MHz
寸法 φ12.4
電極 Ag Au Ag
対応成膜コントローラ CRTM-9200 CRTM-6000G/CRTM-9200
(上記を含むULVACが販売した全CRTMシリーズに対応)
搭載可能センサ シングルセンサ(CRTS-4, 6, 0, 4U, 6U)
マルチセンサ(CRTS-12NS, M6)
電極表面 鏡面仕上げ 標準仕上げ
梱包形態 マルチセンサ対応ケース(12pcs)

HOW TO

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