真空という世界の小さなコラム
真空の世界|現代版
エヴァンジェリスタ・トリチェリをご存知ですか?
ガリレオ・ガリレイの弟子で、イタリアの物理学者です。この方が世界で初めて真空の世界を意図的に作られたと言われています。その方が作られた原理として、トリチェリの真空、トリチェリの原理というものがあります。
トリチェリの真空とは??
10mを超える深い井戸から水を直接吸い上げることができなかった事実は、古くから多くの人に知られていました。1643年にエヴァンジェリスタ・トリチェリは、コレを説明する実験を行ないました。片方の口を閉じた長さ1メートル程度のガラス管に水銀をいっぱいに入れ、逆さにして口の部分を下にして水銀槽の中に入れると、水のときの約14分の1の約76 cmの高さにしかなりませんでした。そして、それより上の部分は真空になるということを発見しました。この空間こそが、人類が世界で初めて真空の世界を意図的に生み出した空間となりました。
話をトリチェリの原理に戻します。水と水銀の密度の比も約1:14である、このことから、空気による圧力、大気圧によって液体が押されているのだという結論に達しました。同時に、水銀柱の高さは日々微妙であるが変化することも発見しました。また、水銀柱のある場所によっても変わることが分かりました。このため水銀気圧計の発明者ともされています。また、圧力の単位トル (Torr) はトリチェリの名にちなむそうです。
トリチェリの真空から四半世紀
それから四世紀が過ぎまして、2020年を過ぎた現在。真空の空間というものは、人類において、科学の世界において、明らかな技術革新を生み出してきました。その目覚ましい進歩の中、私たちULVACはさらなる技術革新を生み出すべく、日夜研究と製造に励んでいます。