真空という世界の小さなコラム
真空の世界へようこそ|真空とはなに?
こんにちは、霧島あるむです。
真空という一種の異空間について、最初に皆さんに真空をイメージしていただきたいので、身近なもので説明します。
吸盤をイメージしていただけますか?
冷蔵庫に引っ付いている吸盤です。あの吸盤がなぜ壁に引っ付くのか?不思議に思いませんか?
吸盤の吸い付く丸い部分には少しの空間があります。吸盤を壁側に押し付けることで、その空間の空気が押し出されてしまいます。
するとその丸い部分(ゴム)と壁の間に隙間がない状態になります。この隙間がない状態。このときはまだ真空ではありません。
空気もなければ空間もない状態ですので。
ここから・・・
この状態から空間を広げていくことに意味があります。 そこで利用するのが元に戻ろうとする力です。
ゴム吸盤は、元の形に戻ろうとします。するとそこに真空の空間が出来るのです。
そして周りの圧力と吸盤の中の空間の圧力の差が生まれます。
この圧力の差が吸盤としての力を発揮するのです。この作用が、その場に引っ付いて留まってしまう現象になります。
真空とはなに?
私たちが生活しているこの地球上では、知らないうちに大気圧という圧力がかかっています。それならば、私たちは大気圧に潰されてしまうのではないかと考えてしまうかもしれませんが、私たちの体内にも同じ空気が存在しているためそのようなことにはなりません。
海面上で1気圧(1013.25 hPa)がかかっています。大気圧とは、上からかかる空気の重みを示す圧力であり、高所ほど気圧は低くなります。
この大気圧より低い圧力の空間を真空と呼びます。
辞書上では真空とは、「空気などの物質がまったくない空間」「何もない状態」とありますが、科学的にはこの状態は「絶対真空」といい、絶対真空を作り出すことは現在不可能だと言われています。
日本工業規格JISによれば、
真空とは通常の大気圧より低い圧力の気体で
満たされた空間の状態で、
圧力そのものをいうものではない。
と定義されています。
絶対真空は、存在しない真空は空間。圧力というのは× |