真空計測とは? ガス分析計とは?
真空にした容器内がどうなったか知りたいに応える真空計。真空計測は「全圧計測」と「分圧計測」があります。
「全圧計測」は、真空容器内がどのくらい真空になっているか密度(総量)を知りたい場合に使用します。全圧真空計でおこない真空容器内に含まれる原子や分子が対象です。
「分圧計測」は、真空容器内の気体と種類の組成を対象とし、成分比を分圧真空計で計測します。また、分圧真空計は質量分析計のことをいい、今日では一般的に質量分析計といえば、ガス分析計タイプをさします。
真空計の分類表は「真空計の種類と大気圧について」をご覧ください。
ガス分析計は、真空容器内の 真空の質 を確認し、気体の成分毎の情報 を知ることができます
残留ガス分析計測部の構成
残留ガス分析をおこなう分析管は、3つの部分から構成されます。まず気体分子を電離し次のフィルタ部へ効率よく運送するイオン源部です。次に質量/電荷比に従って質量分離をするフィルタ部。さらにフィルタ部を通過したイオンを測定する検出部です。
イオン源
イオン源部では、測定するガスをイオン化します。
1.フィラメントから熱電子e-を放出 2.熱電子はグリッド電極の周囲に分布 3.熱電子と衝突した気体分子がイオン化 4.生成したイオンはQ-poleに入射して質量数ごとに分離されます。 |
質量分離部
質量分離部では、イオンの質量電荷比に応じで分離します。
フィルタの役割をする質量分離部は、4本の平行な棒状電極から構成され、対向する2本の電極に直流電圧と高周波電圧を印加し、それらと90度対向する2本の電極に逆の極性の電圧を印加します。
検出部
イオン検出部では、質量分離したイオンを検出します。
イオンが初段の電極に当たると複数の2次電子が飛出し、これがさらに衝突を繰り返していく一種のアンプです。