真空ポンプの原理と特徴<種類別>
ソープションポンプ
振動や騒音無しの超高真空ポンプ
ソープションポンプは、クライオポンプのように低温による気体の凝縮を利用するポンプです。ポンプの名称にも付いている"ソープション"とは吸着を意味しています。
加速器、電子顕微鏡、分析機器 などの分野・製造においてソープションポンプが使われています!
ソープションポンプの特徴
このポンプは、比表面積の大きい多孔質の吸着剤を液体窒素で冷却することで、気体分子を吸着させて排気するポンプです。吸着剤として使われているものは、活性炭やモレキュラシーブスで、わずか1g内に500m3ほどの表面積を持っています。また、大気から粗引きすることができるポンプでありながらも、清浄な真空を生成することができます。
長所 | 大気圧からの排気がで、オイルフリーな真空を得られる |
短所 | 水素、ヘリウム、ネオンなど不活性ガス一定量排気後には、再生し(リジエネ)作業を必要とする |
多孔質の吸着剤が気体分子を吸着ソープションポンプのしくみ
ソープションポンプは、吸気口からポンプ内に吸気された気体は、モレキュラシープスという多孔質の吸着剤が存在する室内へ流入します。モレキュラシープスは外側の液体窒素によって冷却されており、流入してきた気体の分子を吸着します。その結果、ポンプ内を排気することができます。