真空ポンプの原理と特徴<種類別>
揺動ピストン型ドライ真空ポンプ
揺動ピストン型ドライ真空ポンプとは?
揺動ピストン型ドライ真空ポンプの外観を写真に示します。この形式のポンプは、偏芯回転軸に連動するピストンの往復運動により気体を移送する機械式真空ポンプです。
この真空ポンプはオイルレスのためシリンダとピストンリングのしゅう動部からの空気の逆流はどうしても避けられません。またこのポンプは、構造がシンプルなため到達圧力は低いのですが、低真空領域で安定した圧力が得られます。また、機種によってはコンプレッサとしての加圧源としても使用が可能です。
主な利用分野
揺動ピストン型真空ポンプは、プリント基板実装装置、真空包装機、装材吸着搬送機、ラベリングマシン、印刷インキ脱泡機、印刷機、写真製板機、スクリーン印刷機、脱泡機、埋没機、焼成炉、吸引機、自動車排ガス分析機、冷媒回収装置、プラズマカッティング装置などに広く用いられています。
仕組みと構造
モータと直結した偏心カムが回転することによりピストンが揺動しながらシリンダ内を上下運動する。ピストンの上下運動によりシリンダ内の空間が変化して吸気・圧縮・排気を繰り返して気体を輸送します。