リークディテクタの基礎知識
HELIOTの歴史 | セレクトフリーフローシステムの歴史
簡単に誰でも使用できるリークディテクタ、HELIOTは開発とモデルチェンジを重ね、ユーザビリティは勿論、性能も向上してきました。
HELIOTの性能アップに一役買っているのが、アルバックの独自技術であり、「簡単に誰でも使用できる」を実現したセレクトフリーフローです。
セレクトフリーフローもシリーズを追う毎に、性能が向上しています。その中でも特にめざましいターニングポイントは、最新シリーズのHELIOT 900シリーズのモデルチェンジです。
下の表をご参考にその変遷に目を通すと、HELIOT 900シリーズからテストバルブ1(TV1)の名称が、ファインリークからウルトラリークに、テストバルブ2(TV2)がミドルリークからファインリークに変更されています。
その理由こそ、測定範囲・接続可能圧力が向上したからです。
HELIOT 900シリーズのリリースで、ヘリウム測定範囲・接続可能圧力が大きく向上しました。その結果、表記に若干の違いがあるものの、710シリーズのTV1とHELIOT 900シリーズのTV2の値がほぼ同等になりました。
つまり、900シリーズのTV1は、ファインよりも更に上の新たな名称であるウルトラとなったのです。
ちなみに、TV3のグロスリークは変わっていません。
また歴代のTV2、ミドルリークの名称も無くなっています。これはグロスリークの性能が以前のミドルリークレベルまで至っていないからです。
もしかするとHELIOT 次世代シリーズでは、グロスリークにとって代わって再びミドルリークになってる"かも"しれません。その時はヘリウム測定範囲に注目してみてください。
テストバルブ(TV)の名称と性能の変遷
シリーズ | TV1 | TV2 | TV3 | |
HELIOT 300 | TV名称 | ファインリーク | ミドルリーク | グロスリーク |
ヘリウム測定範囲・ 接続可能圧力 (*1) |
0.0E-10~E-06(Pa・m3/s) /10(Pa)以下 |
0.0E-10~E-05(Pa・m3/s) /70(Pa)以下 |
0.0E-08~E-04(Pa・m3/s) /1000(Pa)以下 |
|
HELIOT 700 | TV名称 | ファインリーク | ミドルリーク | グロスリーク |
ヘリウム測定範囲・ 接続可能圧力 (*1) |
0.0E-10~E-06(Pa・m3/s) /10(Pa)以下 |
0.0E-09~E-05(Pa・m3/s) /100(Pa)以下 |
0.0E-07~E-03(Pa・m3/s) /1200(Pa)以下 |
|
HELIOT 710 | TV名称 | ファインリーク | ミドルリーク | グロスリーク |
ヘリウム測定範囲・ 接続可能圧力 (*1) |
0.0E-10~E-06(Pa・m3/s) /10(Pa)以下 |
0.0E-09~E-05(Pa・m3/s) /100(Pa)以下 |
0.0E-07~E-03(Pa・m3/s) /1200(Pa)以下 |
|
HELIOT 900 | TV名称 | ウルトラリーク | ファインリーク | グロスリーク |
ヘリウム測定範囲・ 接続可能圧力 (*1) |
0.01E-12~E-06(Pa・m3/s) /2(Pa)以下 |
0.01E-10~E-05(Pa・m3/s) /100(Pa)以下 |
0.01E-08~E-03(Pa・m3/s) /1200(Pa)以下 |
*1: 感度は標準時、実機表示表記
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